ワンオペ育児・家事・仕事の両立が体力的にも精神的にも辛くなったわたしは、強い孤独感とストレスを感じる生活で、突然パニック障害になりました。
そしてパニック障害の治療を始めてすぐ、第三子の妊娠が判明!
薬のこと、症状のこと、赤ちゃんのこと。
パニック障害もちで妊娠したらどうなるか、不安ですよね。
わたしは妊娠がわかってすぐに断薬し、妊娠中はパニック発作が頻発していました。
断薬後はパニック発作が出ても薬は飲まず、発作がおさまるまでひたすら呼吸に集中…。
この記事では、わたしが体験した妊娠中の体調や症状、実践したことについて書いています。
実は産後1年半経った今も、まだパニック障害の治療中です。
でもパニック発作の頻度は減り、少しずつ良くなっている実感あり!
パニック障害と妊娠について気にされている方の参考になれば幸いです。
- パニック障害があり、妊娠を希望されている方・妊娠中の方
- 妊娠中にパニック障害の治療がどうなるか知りたい方
- パニック障害で妊娠したらどんな症状が出るか知りたい方
パニック障害の治療中に妊娠が判明!
パニック障害の治療で服用していた薬
心療内科でパニック障害と診断されてからは、治療薬として2種類の薬を服用していました。
ざっくり言うと、常用薬(SSRI)と頓服(精神安定剤)です。
わたしが服用していた薬はこちら。
- 常用薬:レクサプロ錠10㎎+レバミピド錠100㎎
- 頓服 :アルプラゾラム錠0.8㎎
常用薬は毎日1錠ずつ必ず飲み、頓服はパニック発作が出たときだけ。
と言ってもこの頃は頻繁にパニック発作が出ていたので、頓服もほぼ毎日飲んでいました。
妊娠判明後すぐ断薬
生理が遅れていたのでなんとなく妊娠検査薬を試したところ、くっきり「陽性」!
パニック障害の服薬治療を始めてから、約1ヶ月が経過した頃でした。
薬が胎児にどんな影響を与えるかわからなかったわたしは、急いで心療内科の担当医に電話しました。
「妊娠したみたいです。」と伝えると、先生は「薬を飲むのは今日から止めましょう。」とはっきり言いました。
「パニック発作が出ても耐えてください。赤ちゃんのことを一番に考えて。頓服も飲まないように。」と言われ、この日からきっぱり服薬を中止しました。

服薬の方針は先生や症状によって違うから、妊娠中に薬を飲み続けている人もいるよ。妊娠がわかったら、まず担当医に相談して今後どうやって治療していくか話し合ってね!
女性は妊娠・出産でパニック障害の症状が軽くなる?
わたしが通院している診療内科の先生は、「パニック障害のある女性は、妊娠・出産で症状が軽くなる方が多い」と言っていました。
科学的根拠は詳しくわかりませんが、妊娠・出産によって赤ちゃんに意識が集中するためパニック発作が出にくくなると説明を受けました。
わたしの場合、妊娠初期と妊娠中期は頻繁にパニック発作が出ていました。
しかし、妊娠後期から産後しばらくは、不思議なことに一度もパニック発作が出ることなく過ごせました。
妊娠初期・妊娠中期はパニック発作頻発!妊娠後期から落ち着いた
それではこれから、わたしが妊娠中に経験した体調変化の様子を紹介します。
妊娠初期:パニック発作とつわりで最悪
妊娠検査薬で陽性とわかった数日後に、産婦人科で検査をしました。
内診の結果、妊娠が確定!
わたしは複雑な心境でした。
嬉しい気持ちが半分、パニック障害が胎児に影響を与えないか不安な気持ちが半分…。
そんなわたしの横で、夫は素直に喜んでいました(笑)
そしてすぐにつわりが開始!
パニック発作とつわりのダブルパンチですごくしんどかったです。
二度と味わいたくないツラさ。
恐らく、断薬による離脱症状もあったと思います。
吐き気・だるさ・めまいなど不快な症状が続き、トイレに行くのもやっと…。
少し家事をするだけで疲労感を感じるので、横になって休みつつ、丸1日かけて夕食を作る日々でした。

診療内科は毎月1回通院していたけど、薬をもらえないから症状を報告するだけだった。この通院日以外は、完全に引きこもって毎日ぐったりしていたよ。
妊娠中期:パニック発作が続いて幽体離脱したい気持ちに
妊娠中期になると、つわりが落ち着いてきてかなり楽になりました。
でも、相変わらず週3回ほどのペースで出るパニック発作。
ずっとザワザワ感があり、早く楽になりたくてたまりませんでした。
パニック発作のたびに『幽体離脱したい!』と真剣に願うほど。
妊婦検診のたびに産婦人科でパニック発作が出てしまい、看護婦さんや先生にいつも心配されていました。
そして妊娠中期は胎動が始まり、赤ちゃんの存在をはっきりと感じるようになります。
パニック発作が出ると『赤ちゃんも苦しいのかな…?』と余計不安に。
でも自分ではどうしようもなくて、パニック発作中は呼吸に集中して耐えるしかありませんでした。
妊娠後期:切迫早産で自宅安静!鉄剤を飲み始めたらパニック発作が出なくなった
妊娠後期になり、お腹の張りや陰部の圧迫感を頻繁に感じるようになっていました。
妊婦検診で診てもらった結果、まさかの切迫早産!
自宅安静の指示が出たため、食事・トイレ・お風呂以外はずっと寝たきり。
ちょうどこの頃、血液検査でヘモグロビン値が低いとわかり、産婦人科で鉄剤が処方されていました。
安静&鉄剤を飲む生活が始まると、わたしの体調は驚くほど安定!
パニック発作はまったく出なくなりました。
自分にパニック障害があることをすっかり忘れたくらいです。
赤ちゃんの心配ばかりしていたからか、ストレスを感じない生活をしていたからか、理由はわかりません。
動けない不憫さはあるものの、妊娠中を振り返るとこのときが一番平和な時期でした。
臨月:臨月ならではの辛さ…でもパニック発作は出ず
無事に臨月に入り、ようやく自宅安静が解除されました。
「これからは毎日動くように。」とのことで、家事をしたり上の子達と遊んだり。
前駆陣痛が始まったこともあり、毎日ヒヤヒヤドキドキしながら過ごしていました。
なぜかリアルな夢を見るようになったのと、夜は2~3時間置きに起きてトイレに行ったりで、眠りが浅くて臨月ならではのしんどさ。
でも、妊娠後期にピタッと出なくなったパニック発作は臨月になってもまったく出ず!
徐々に『このままパニック障害が治るのでは?!』という期待を持つようになりました。
元気な赤ちゃんをスピード出産!パニック障害克服?!
第三子ということもあってか、出産はあっという間でした。
予定日を2日過ぎたあたりで自然に陣痛が始まり、病院について2時間半後にはもう産まれていました。
陣痛中も分娩中もパニック発作はまったく出ず(というかパニック発作が出る余裕なんてなかった笑)。
分娩後も落ち着いて過ごせました。
産まれた赤ちゃんは約3500g。
妊娠中に何度もパニック発作が出て心配していましたが、充分に大きく育ち、元気に産まれてきてくれました。
奇形など外見の異常はなく、見たところパニック障害の薬の影響はなし。
分娩台の上で、ようやくホッと安心しました。
妊娠中、パニック発作がイヤで実践したこと
通院は必ず夫に付き添ってもらった
妊娠してからは、産婦人科での妊婦検診と心療内科の受診を同じ日に予約!
その日は夫に有給休暇を取ってもらい、必ず付き添ってもらいました。
夫がいることで緊張や心細さがやわらぎ、不安も半減。
通院のあと、たまーに2人でランチして帰るのも楽しみの一つでした。
マインドフルネスに挑戦
ありがたいことに、産婦人科の先生が次の2つを教えてくれました(もともと精神科医を目指していて勉強していたらしい)。
- マインドフルネス
- 自律訓練法
YouTubeなどで検索し、みよう見まねでトライ。
そのまま寝てしまうくらい、とてもリラックスできます。
緊張しやすい方、薬にたよれない方は一度試してみる価値ありです!
パニック発作が出たら「息を吐く」ことに集中
薬を飲めないので、パニック発作が出たときは息を吐くことに集中するようにしていました。
「ふーーーっ」と言いながら、意識して長めに息を吐きます。
落ち着いてきたら、深呼吸。
鼻から胸いっぱいに空気を吸って、口からフ~っと息を吐く。
何も考えず、呼吸だけに集中するとパニック発作が長引かずに済みました。
まとめ:パニック障害で妊娠すると断薬後のつわり時期は死にそう!でも赤ちゃんは元気に育ち安産だった
パニック障害の治療で薬を飲み始めて約1ヶ月後、三人目の妊娠が発覚。
すぐに断薬し、妊娠初期は薬の離脱症状とつわりで苦しみました。
妊娠中期になるとつわりがおさまり少しラクになったものの、パニック発作が頻発。
薬に頼れない分、妊娠中はマインドフルネスや呼吸法でパニック発作に対処しました。
切迫早産で自宅安静となった妊娠後期は、なぜかパニック発作がピタッと出なくなり、パニック障害があることを忘れるほど体調が安定。
でも妊娠中は、妊娠前のSSRI服用の影響や、パニック発作で赤ちゃんを苦しめていないか、ずっと不安を感じていました。
しかしわたしの心配とは逆に、赤ちゃんはしっかり大きく育ってくれて、元気に誕生!
パニック障害でも妊娠出産できる!という自信が芽生えたのでした。
わたしの経験が、いまパニック障害で妊娠中・妊活中の方の参考になれば嬉しいです。
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