育休と呼ばれる育児休業は、原則として子どもが1才になる誕生日の前日まで取得することができます。
でも、1年ってけっこう短い!
復職したくないな、もっと子どもと一緒にいたいな、と思われるワーキングママもいると思います。
現にわたしがそうでした。
そこで、どうやって3年半の育休を取得したか、わたしの経験をご紹介したいと思います。
働く女性が出産で取得できる休業制度
まず、出産によって、働く女性が取得できる休業制度が3つあります。
- 産前休業
- 産後休業
- 育児休業
それぞれいつからどれくらいの期間休めるのか見てみましょう。
産前休業
出産予定日の6週間前(多胎妊娠の場合は14週間前)から取得できます。
産後休業
法律上、出産翌日から8週間は就業できない規則になっています。
ただし、本人が就業を希望し、産後6週間を経過していて医師がOKを出した場合は復職できます。
育児休業
産後休業終了日の翌日から、子どもの1歳の誕生日の前日まで取得できます。
ただ、育児休業は状況によって延長申請が可能です。
しかも2回!
それまで延長は1回しか認められていませんでしたが、平成29年10月1日に始まった改正育児・介護休業法によって2回の延長が認められるようになりました。
延長期間は、それぞれ以下の通りです。
- 延長1回目:子どもの1歳の誕生日〜1歳6ヶ月になる前日まで
- 延長2回目:子どもが1歳6ヶ月になった日〜2歳の誕生日の前日まで
延長が認められる状況の一例として、下記があります。
- 認可保育園への入所が不可だった場合
- 育休明けに子どもの面倒を見る予定だった配偶者が死亡、病気、負傷、離別した場合
- 育休取得者が6週間以内に次の子の出産を控えている場合 …などなど
前置きが長くなりましたが、次からわたしの経験談を書きますね!
3年半も育児休業を取得できた理由
わたしは、3回に分けて育休を延長しました。
これからそれぞれの延長理由を紹介します。
育休延長1回目:待機児童問題のおかげ
わたしの場合、長男を出産してすぐ認可保育園への入所申込をしたにも関わらず入所できなかったため(最近よく聞く待機児童問題)、育休を延長しました。
役所が発行する入所不承諾通知書(もしくはそれと同等の書類)を会社に提出することで、子どもが1歳6ヶ月を迎える前日まで延長できました。
さらに現在は、1歳6ヶ月になった時点でも入所不可の場合は、再度、役所発行の入所不承諾通知書を提出すれば子どもの2歳の誕生日の前日まで延長できます。
わたしが在籍中はまだこの制度がなかったため、『育休は原則1歳まで、最長でも1歳6ヶ月まで』という決まりでした。
ポイントは、この2点。
- 認可保育園に入所申込をしていること。認可外の保育園ではダメ
- 役所発行の入所不承諾通知書を会社に提出すること
わたしの場合、市役所からもらった書類は入所不承諾通知書という名前ではありませんでした。
市役所に問い合わせた結果、どうやら地域によって書類の名前が少しづつ異なるようです。
「○○といった理由で保育所に入れない」という内容が書かれていれば良いみたいです。
こうして、1歳6ヶ月まで育休を延長することができました。

子どもの1歳の誕生日が近くにつれて、もっと子どもと一緒にいたい、成長を一番身近で見ていたい、こんな可愛い子を保育園に預けて働くなんてもったいない、復職したくない!という気持ちが膨れていたの。だから、わたしとしては育休を延長できたことに心底ホッとしたよ。
育休延長2回目:第二子の出産
わたしが育休を取得していた頃は、最長でも1歳6ヶ月までしか延長できませんでした。
ではなぜ3歳6ヶ月になるまで育休を取得できたのか?
そう、第二子を授かったのです!
長男が生後10ヶ月のときに次男の妊娠が判明しました。
産婦人科で出してもらった予定日は、ちょうど長男が1歳6ヶ月になる日の前日でした。
しめしめ、計算通りです。
子どもが3歳になるまでは預けずに家で子育てをしたい、と思っていたわたしは、次男を出産することで育休を延長しました。
次男の育休を使って休業していたので、 正しくは長男の育休ではなく次男の育児休業です。
- 長男1歳6ヶ月、次男0歳 ←長男の育休終了、次男の育休開始
- 長男2歳6ヶ月、次男1歳 ←次男の育休終了
長男目線で書くと、ここまでで2歳6ヶ月になるまでの育休を延長することができました。
せこい!と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、育休をもっと延長したい&子どもが増えても構わない方は、合法ですので安心して第二子を検討してみてください。
ちなみに私は上司や総務に報告した際、誰1人として笑ったり怒ったりする人はいませんでした。
上司は快く「復職が伸びて申し訳なく思うことはないよ、おめでたいことだからしっかり休んで子育て頑張ってね!おめでとう!」と言ってくださいました。
また、総務の担当者は親切かつスムーズに第二子の育休申請方法を教えてくださいました。
妊娠・出産を負い目に感じることはないのです。
育休延長3回目:2人同時に入園できる保育園がなかった
次男が生後3ヶ月の頃、新築一軒家を購入し、新しい土地に引っ越しました。
引っ越して早々、転入届の手続きと一緒に保育園の入所申請も行いました。
そして慣れない土地で緊張しながらも手探りで2児育児をし、慣れてきた頃に次男の1歳の誕生日が近づいてきました。
つまり、復職時期が迫ってきたのです。
もう少しこのまま長男&次男と一緒に過ごしたい、と思いつつ、わたしの中では復職の覚悟も固まりつつありました。
仕事と家事育児の両立は不安でしたが、イメトレをして、起床を早めて朝のうちに夕飯の支度も済ませるという練習も始めました。
きっと2人とも保育園に入園できるだろうと想定していたのです。
ところがある日、市役所の保育園担当の課から電話がありました。
第一希望の保育園は園児の定員自体が少なく入所希望者も多いため、もしかしたら2人一緒に入所できないかもしれない。
それぞれ別の保育園に入所しても構わないなら後日入所確定のご案内ができますがいかがいたしましょう?
ということでした。
夫と相談し、出した結論はこうでした。
別の保育園はそれぞれ遠くて、現実的に考えて毎日の送り迎えが厳しい…。2人一緒の保育園に入園できないなら、2人とも入所不可にしてもらおう。
その旨を市役所に伝えたところ、あっさりOKが出ました。
その後は、すでに園児の定員数が上限に達していて絶対入れないとわかっている保育園を教えてもらい、私のほうで希望する保育園を変更して入所不可になるように調整しました。
2人ばらばらでも、入れる保育園があるのに市役所が一方的に入所不可とすることはできないからだそうです。
この時点で2年半も会社を休んでいた私は、もう少し育休期間が伸びたところで大差ないだろう、と焦りも必死さもなく、むしろラッキー!と思いながら会社に連絡をしました。
そうして、思いがけず育休をまた延長することができました。
さらに、次男は4月生まれなのですが、なんと4月生まれはとてもお得でした!
育休の延長期間は最長で1歳6ヶ月になる日の前日までですが、4月生まれのみ、1回の申請で2歳の誕生日の前日まで育休を延長できたのです。
保育園の一斉入所が4月のため、それに合わせた制度のようです。
市役所からは、空きが出たらすぐ入園する(途中入園)か、来年4月に入園する(一斉入所)か、どちらを希望しますか?
と聞かれ、そんな選択肢があるんだ!と思いながら迷わず「来年4月の入園を希望します」と答えました。
これで1年間の育休延長が確定しました。
長男目線で書くと、ここまでで3歳6ヶ月になるまでの育休を延長することができました。
- 長男1歳6ヶ月、次男0歳 ←長男の育休終了、次男の育休開始
- 長男2歳6ヶ月、次男1歳 ←次男の育休1年延長
- 長男3歳6ヶ月、次男2歳 ←次男の育休終了(これ以上の延長は不可)
これ以上は、また計算して妊娠・出産しない限り育児休業を取得することはできません。
逆に言うと、第3子を出産すればまたそのまま育児休業になだれ込むことが可能です。
まとめ
わたしは待機児童問題と第二子妊娠&出産のおかげで3年半の育休を取得しました。
保育園に入園できる可能性は0歳時が最も高いと言われているので、育休延長後に必ず保育園に入園できるかというと確率が下がって不安かもしれません。
ただ、それでもわが家は運良く2人とも第一希望の保育園に入園することができました。
入園できる可能性はゼロに近いと言われていたにも関わらず、直前でポコっと空きができたのです。
先のことは誰にもわかりません。困っても、道は必ずあります。
今の気持ち、今したいことを優先して過ごしましょう。
子どもを100%独り占めできるのは今だけです!
ですので、会社は辞めたくないけど2年以上育児休業を取得したい!という方は、出産予定日を計算してから次のお子さんの妊娠・出産を検討してみてください。
妊娠・出産も、育児も、奇跡の積み重ねです。
子どもたちとの幸せな時間が長く続くように、少しでも悩めるワーキングママの参考になれば嬉しいです。
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